二重埋没法による腫れのピークと腫れないための対策

埋没法は、皮膚を切らずに糸で二重のラインをつくる方法です。埋没法のほかに、皮膚を切開する切開法がありますが、埋没法と異なって施術時間やダウンタイムが長く、長期間まぶたが腫れる傾向にあるので、埋没法は短い期間で腫れを治したい方に適している方法です。しかし、糸を身体が異物と認識してして腫れや熱などの炎症をおこすことがあります。 埋没法による腫れは、内出血や細菌による感染がほとんどですが、まれに糸に対してアレルギーがおこることもあるため、まぶたが腫れる原因と改善方法を知っておくことで、施術後の腫れを最小限に抑えることができます。

皮膚を切らずに二重まぶたを形成する埋没法

KIREI

埋没法は、まぶたを切開せずにまぶたに髪の毛ほどの極細の医療用の糸をまぶたの皮膚内に埋没して、二重のラインをつくる方法です。自身が持っているRSTLというシワができる皮膚目にそって二重のラインを作るので、自分に合った自然な二重のラインを作ることができます。

また、皮膚を切開しないため手術時間が15分～20分と短くて、まぶたに負担をかける時間が少ないため腫れや内出血などのダウンタイムが短い傾向にありますが、まぶたの皮膚の厚さや脂肪量、希望する二重のラインによってダウンタイムの症状や長さが変わることがあります。

手術後は腫れで一時的に二重幅が広く見える

埋没法の施術を受けた後は、腫れによって皮膚が伸びるため、自身が理想とする二重のラインよりも一時的に二重のラインが広く見える場合があります。施術後約1週間で腫れがおさまり、腫れによって広くなった二重幅が自然な二重幅の広さになります。

埋没法によって腫れが生じる主な原因

手術で生じた内出血による腫れ

まぶたに麻酔を入れるときの注射針や、二重のラインを作るときに使用する糸が結膜にある血管を破いて内出血が起こる場合があります。内出血が起こると、血管が広がると同時に血管に存在する小さな穴も広がり、血液の中にある水や血漿（けっしょう）が必要以上に血管の外に流れ、血管の外にある間質液(かんせつえき)と混ざることで液体がたまり腫れが生じます。浮腫みを抑えようとマッサージなどをすると、細菌が入ってさらに患部が腫れたり、糸が外れることもあるので、患部を触らないようにしてください。

埋没する糸の本数・針の太さによる腫れ

まぶたを留める糸の本数や、施術で使用する針の太さによって、血管を傷つけるリスクが上がり内出血がおこる可能性が高くなるため、まぶたの腫れが生じたり、腫れる期間が長引くことがあります。

局所麻酔の副作用である浮腫による腫れ

埋没法で使用する局所麻酔の薬剤には、リドカイン・キシロカインが主に使用されていて、副作用としてむくみがあります。局所麻酔により、むくみができることでまぶたが腫れているように感じることもありますが、むくみの場合は痛みなどがありません。

しかし、麻酔のアレルギーによってまぶた腫れることもあるため、患部に痛みが生じる場合や1カ月以上腫れがおさまらない場合は、医療機関を受診してください。

創部からの細菌感染による腫れ

施術後に、メイクをしたり、コンタクトレンズを装着したり、不衛生な手で触れるなどして、傷跡から菌が侵入し感染すると、痛みや熱が伴う腫れが生じることがあります。施術後は、目の付近に刺激を与えないことで細菌の感染を防ぐことができますが、万が一細菌が入りまぶたが腫れた場合は、ドクターに相談してください。

埋没糸へのアレルギーによる腫れ

埋没法では、アレルギー反応が起こりにくいナイロン製かポリプロピレン製の糸を使用しています。しかし、糸は体内にとって異物であることに変わりはないため、絶対にアレルギー反応が起こらないというわけではありません。まぶたの腫れが引かない、激しい痛みやかゆみなどの症状があわられる傾向にあるので、アレルギーがある方は事前にドクターに相談し、アレルギー反応が起こった場合は医療機関で受診してください。

埋没法で通常より腫れがひどくなりやすい状態のまぶた

湘南美容クリニック

かぶれた状態のまぶた

まぶたの皮膚は手や足の皮膚と比べて薄いため、二重のりや二重テープでまぶたの皮膚に負担をかけることで皮膚がかぶれやすくなります。施術を受ける際に皮膚がかぶれていると、糸の固定が難しくなり、通常の施術よりも出血がしやすくまぶたに負担がかかるため、まぶたが腫れやすくなります。二重のりや二重テープは施術の1週間ほど前から使用を控えてください。

広い二重幅の仕上がりを希望する場合

まぶたにはRSTLというシワができる方向があって、RSTLにそって二重ラインをつくると自然な二重のラインができます。しかし、広い二重幅を希望する場合は、自身のRSTLとは異なるところに二重ラインをつくることがあります。そのため、糸を強く結んだり、糸の本数を増やして外れないようにする必要があるため、まぶたに負担がかかります。

埋没法の腫れと痛みが落ち着くまでの期間と経過

 

直後～3日	泣いた後のようにまぶたが腫れる
1～2週間後	まぶたの傷が目立たなくなる 徐々にまぶたの腫れがおさまる 痛みがおさまる
2～3週間後	目のゴロゴロとした異物感が落ち着く
1カ月後	まぶたの腫れがなくなる

埋没法による腫れは、翌日～3日までがピークとされていて、泣いた後のようにまぶたが腫れ、約1週間程度でだいたいの腫れがおさまり、約1カ月でまぶたの腫れがなくなり、自身が求めている二重の幅になります。

まぶたの腫れが落ち着くまでの期間は、まぶたの状態や埋没する糸の本数、治癒力など、個人によって異なります。

埋没法の腫れを1日でも早く治すための方法

埋没法では内出血やむくみなど様々な理由で腫れることがあり、腫れの状態によって対処法は異なりますが、血流量を抑制し、細菌の感染を抑えることで、最小限の腫れの改善が期待できます。腫れが長期間引かず、痛みや熱が伴う場合は、アレルギーや感染症の可能性があるので、医療機関で受診してください。

血流量の抑制

クーリング

患部に刺激を与えることを避けるため、保冷剤を皮膚に直接当てずに清潔なタオルやハンカチで保冷剤を包んで、熱を持っている患部を冷やすことで、血流量の増加を抑制することができます。

血行を良くしない

施術後のまぶたはいわゆるけがをした後の状態なので、血行がよくなることで内出血が増えまぶたが腫れます。まぶたの腫れを悪化させないように患部を冷やすことで血流量を抑制することができます。

顔を心臓よりも高くして寝る

患部が心臓よりも高い位置になるように枕を調整して寝ることで、血流の抑制を期待でき、内出血を抑えることができるため患部が腫れにくくなります。

過剰な水分摂取を控える

水分の過剰摂取により、血液における水分の量が増加し、血管にある小さな穴から血管の外へ出て間質液と混ざることで腫れが生じるため、1回で飲む量調整するなどして過剰な水分摂取を控えてください。

細菌感染の抑制

アイメイクを控える

患部にアイメイクや二重のりなどを使用すると、細菌が入ったり、まぶたに刺激が加わりまぶたの腫れが悪化したり、肌がかぶれるなどして腫れが長引くため、できるだけ施術後約1週間はアイメイクを控えましょう。

不衛生な手で目を触らない

不衛生な手で患部を触ることで傷口から細菌が入り感染して、患部が腫れたり膿んだりすることがあるので、糸が埋没する1カ月後まではむやみに触らないようにしてください。