原理から手術・アフターまでを徹底解説! よくわかる脂肪吸引のすべて

原理から手術・アフターまでを徹底解説! よくわかる脂肪吸引のすべて

「きつい運動や、食事制限なしでボディラインを変えられる」と、興味を持つ人が多い一方で、高額な施術料金、施術リスクなどもよく話題となる脂肪吸引。術後の後悔やトラブルをなくすためには、脂肪吸引のメリット・デメリットについてはもちろん、施術の流れや、合併症などのリスクについても、あらかじめ知っておく必要があります。

脂肪吸引の原理とほかのダイエット方法との違い

脂肪吸引とは

脂肪吸引は、美容整形外科手術のひとつです。脂肪吸引には「切る」施術と、大がかりな切開手術をしない「切らない」施術があります。

脂肪吸引のメリットとデメリット

「切る」脂肪吸引は、メスを使って皮膚を数㎜切開し、「カニューレ」と呼ばれる金属の管を皮下脂肪の層に挿入して、掃除機の要領で皮下脂肪を吸引(除去)する施術です。吸引用のカニューレには直径1.6㎜から6㎜まで数十種類の種類があり、太もも・お腹・二の腕まわり・顔など、それぞれの部位や個人の体型に合わせて医師が適切に選択します。1回の施術で数十万円の費用がかかる治療もあり、カウンセリングでは医師との相性のほか、費用面の確認もしっかり行うことが欠かせません。 体を「切る」ため、痛みや腫れなどのダメージを避けることは困難ですが、一度に多くの脂肪を吸引することができます。腹部など広範囲の脂肪吸引に適した施術方法です。

脂肪吸引のメリットとデメリット

「切らない」脂肪吸引は、マシンなどを使って脂肪を体外に排出する施術方法です。「切る」施術に比べると費用が安く、体への負担が少ないので、痛みや腫れなどのダメージも少なくてすむのが特長です。 医療機関によって導入しているマシンや使用する薬剤が異なるので、納得のいくまでカウンセリングを受けることが重要です。 また、一度に取り除ける脂肪の量に限りがあるので、希望の効果を得るまでに複数回の施術を受ける必要があります。二の腕など狭い部分の脂肪吸引に適した施術方法です。

ほかのダイエット方法との違い

運動や食事制限などのダイエットは、大きくなってしまった脂肪細胞を小さくして体重を減らします。これらのダイエット方法では、脂肪細胞の数自体は変わらないので、せっかく体重が落ちても、食べすぎたり、運動をやめたりすることで、小さくなった脂肪細胞がまた大きくなってしまうことがあります。これが「リバウンド」です。

脂肪吸引は、皮下に蓄積した皮下脂肪を吸引して取り除くので、脂肪細胞の数そのものが少なくなります。このため、ほかのダイエットのような「リバウンド」の可能性がぐんと少なくなります。また、サイズダウンしたい部分だけの脂肪を減らすことができるので、「部分痩せ」をしたい場合にも効果的です。

脂肪吸引で期待できる変化

脂肪吸引では減るのは「脂肪」

脂肪吸引は吸引する部分だけを局所的に細くすることができるので、気になる部位だけを痩身したい場合に、特に効果を発揮します。

「体脂肪率」や「体重」がそれほど変化しない理由

「せっかく脂肪吸引をしたのに、体重や体脂肪率がそれほど変わらない」という声を聞くことがあります。 実は、脂肪吸引をしても、体脂肪率はそれほど変化しません。皮膚のすぐ下にある皮下脂肪は比重が軽いので、脂肪吸引で皮下脂肪を減らしても、体重全体への影響がそれほど大きく出ないからです。

体脂肪率は、体内にどれくらい脂肪が含まれているかを表す数字です。体脂肪率は、下記の計算式で算出できます。 体脂肪率(%)=(体脂肪の重さ(kg)÷体重(kg))×100

脂肪吸引で「内臓脂肪」は吸引できない

最近は、男性でも脂肪吸引の施術を行う方が増えています。 男性は女性に比べて、皮下脂肪よりも内臓脂肪が目立つタイプが多い傾向にあります。脂肪吸引で吸引できるのは、筋肉の上にある「皮下脂肪」だけです。内臓のまわりにつく「内臓脂肪」は、筋肉の下にあるため、脂肪吸引で吸引することはできません。 そこで、男性専用の脂肪吸引クリニックでは、施術と合わせて食事制限やダイエット指導など、内臓脂肪を減らすサポートを行うクリニックもあります。

脂肪吸引はどんな人に向いているか

脂肪吸引が向いている人と向いていない人

脂肪吸引は、皮下脂肪を吸引する施術なので、内臓脂肪よりも皮下脂肪が多いタイプの方に向いています。前述のように、皮下脂肪の吸引は体重や体脂肪率の減少にはほとんど影響しないため、1回の施術で見た目の変化を得たい方や、部分的な脂肪を取りたい方には向いていますが、1回の施術で劇的な体重減少を希望する方や、一度に全身の肥満解消を求める方には、不向きといえます。同様に、内臓脂肪の多さが原因で太っている方も、脂肪吸引には不向きです。

脂肪吸引ができない場合は? 迷った時は必ず医師に相談

脂肪吸引を行う場合、クリニックでの事前カウンセリングは欠かせませんが、持病を抱えている方は、担当主治医の承諾が必要な場合もあります。 重度の糖尿病を抱えている方や、腎臓・心臓などに疾患がある方は、受けられない施術があります。必ず担当の主治医に施術を行ってよいかどうか、確認してください。

生理中でも脂肪吸引手術を受けることは可能ですが、感染症のリスクが上がることや、出血量が多く貧血状態になりやすいことから、「避けた方がよい」と判断するクリニックが大半です。 ピルを服用している場合も注意が必要です。ピルには、血液を凝固させる作用がある成分が含まれているため、服用している場合は、必ず医師に相談してから施術を受けてください。

妊娠の可能性がある方、妊娠中の方は脂肪吸引ができませんが、施術を行った後の妊娠・出産に影響が出ることはありません。

脂肪吸引の人気傾向とほかの施術との比較

最新の脂肪吸引

脂肪吸引の施術は年々進化しています。最新の脂肪吸引手術では、脂肪を吸引するカニューレの進化や麻酔の工夫で、傷口を小さくしたり、痛みを軽減したりする施術方法が増えています。 美容治療により、腫れや赤みなどの症状が出た肌がもとの状態に戻るまでの時間を「ダウンタイム」といいますが、最近はこの「ダウンタイム」が短い施術が多く登場しています。休みの取りにくい方や短時間での施術を希望する方のニーズにも対応できるよう、入院をせずに日帰りで受けられる施術方法やクリニックも増えています。

「切る」脂肪吸引の施術方法と内容、効果

ボディジェット脂肪吸引

麻酔液と止血剤入りのジェット水流で脂肪を分解し、脂肪層内の脂肪と、噴射した水だけを吸引する施術方法です。脂肪の中を通っている血管や神経を傷つけにくいので、出血や痛みを最小限に抑えられます。

ベイザー脂肪吸引

「ベイザー(VASER)波」という超音波を使い、振動エネルギーで線維や血管、神経を温存しながら皮下脂肪を液体状に溶かし、カニューレで吸引する施術方法です。皮下の線維組織の構造を保ったまま脂肪だけを吸引できるので、吸引後の皮膚たるみを少なく抑えることが可能です。

ライポマティック

ライポマティックは、超音波脂肪吸引技術を使用した脂肪吸引機器です。超音波脂肪吸引技術と回転式のハンドピースを使用するため、一度に取れる脂肪の量が多く、広範囲の吸引が可能です。吸引時間が短く済み、痛みや内出血を抑えることができます。

脂肪融解レーザースマートリポ

痩せたい部分の脂肪細胞にレーザーを照射し、脂肪細胞の膜を破壊して、脂肪やセルライトを溶かす治療方法です。直径1mm程度と非常に細いカニューレを使用するため、痛みや腫れが少なく、ダウンタイムもほとんどありませんが、希望の痩身効果が出るまでに時間や回数が必要な場合があります。

アキーセル

直径1mm程度の非常に細いカニューレを皮下脂肪に挿入し、超音波や高周波の微細な振動(前後運動)で生じる熱で皮下脂肪を柔らかくほぐしながら吸引します。脂肪の周辺組織へのダメージが抑えられるので、脂肪吸引時の痛みが少なく、傷口が小さく目立たないのも特長です。

小顔目的ならどっち?「バッカルファット」と脂肪吸引の違い

「バッカルファット」は、頬の内側に存在する脂肪組織です。誰にでもあるものですが、加齢で筋肉の力が落ちると重力で下がり、頬のたるみやシワなどの原因になることがあります。

この「バッカルファット」を除去するのが、「バッカルファット切開術」です。口の中の粘膜に麻酔を注射し、1cmほど切開して、こめかみから頬の奥にある脂肪を除去することで、ほうれい線やたるみ、シワなどの改善や小顔効果が得られます。 脂肪吸引にも小顔目的の施術はありますが、脂肪吸引で吸引するのは皮下脂肪なので、二重あごの改善や、フェイスラインを整えることに、より適しています。

「切らない」脂肪吸引の種類と効果

「切らない」脂肪吸引には、大きく分けて3つの施術方法があります。

熱を使って脂肪を除去する「リポセル」

超音波や高周波などを脂肪組織に直接照射する施術方法です。太陽光をレンズで集めて1点を高温にするのと同じ原理で、超音波の熱エネルギーを皮下脂肪の1点に集めて照射することで、脂肪細胞のみにダメージを与えて破壊します。破壊された皮下脂肪は体内に溜まらず、2~3ヵ月ほどかけて血中から尿や汗、便となって自然に体外へと排出されます。

脂肪を冷却する「クールスカルプティング」

「クールスカルプティング」は、脂肪減少で厚生労働省の承認を取得した治療機器です。 水分が凍る温度は0℃ですが、脂肪は4℃で凍ります。これを利用し、脂肪細胞のみを凍らせて破壊することで、脂肪数を減らします。破壊された脂肪組織は、2〜4ヵ月かけて老廃物と一緒に体の外に排出されます。 即効性は期待できませんが、治療する部位のみを冷やすので、ほかの皮膚には影響がありません。冷却した部位も施術終了から10分程度で温度が回復しますので、しもやけや炎症などのリスクもほとんどありません。

メスを使わない「脂肪溶解注射」

「脂肪溶解注射」は、メスを使わずに、二重あごなど痩せたい部分の皮膚内に極細の注射針で有効成分を注入して、皮下脂肪を減少させる方法です。他の部位に影響を与えずに、気になる部分の皮下脂肪だけをピンポイントで減らすことができます。脂肪溶解注射で使われる薬剤は医療機関によって異なります。使用薬剤によって、副作用や投与間隔は異なりますので、カウンセリングでは必ず確認が必要です。

小顔の注射治療「エラボトックス」は「脂肪溶解注射」とどう違う?

「エラボトックス」と「脂肪溶解注射」は、薬液を注射で皮下脂肪に注入するという点では同じですが、「エラボトックス」は、神経に作用して筋肉の動きを抑制することで筋肉を小さくし、小顔効果を得る治療方法です。3〜4ヵ月で効果が弱まるため、効果を維持するためには、繰り返しの施術が必要となります。

脂肪吸引の施術の流れ

施術当日の流れ、手順

一般的に、脂肪吸引の施術の流れは、次のようになっています。

①カウンセリング

脂肪吸引の施術を受ける際は、どのような悩みがあるか、それをどうしたいのかについて、事前に医師と十分に話し合うことが重要です。 体型の悩みや希望の施術についてはもちろん、費用やリスクについてなど、どんなに細かいことでも不安や疑問が残らないよう、しっかりと確認してください。「切らない」脂肪吸引であげた、ほかの痩身術とも比べながら、脂肪吸引施術を選ぶかどうか判断します。1回の施術で複数部位への手術を行うことも可能です。

②脂肪吸引を受ける前〜当日の注意事項

脂肪吸引の施術が決まったら、手術日の予約と検査を行います。血液検査などを行うとともに、適応症や現在服用中の薬などのチェックも行います。 施術によっては手術の前日の食事や服用に制限がある場合もあるので、確認してください。 脂肪吸引は、施術方法と施術部位によって、手術時間やダウンタイムが変わってきます。どんな痛みをいつまで感じるのか、痛みが強いときにはどうしたらよいのかなど、事前にきちんと相談しておくことが大事です。生活に支障がでないよう、自分が行う施術に必要な手術時間やダウンタイムを確認しておくことで、より安心して施術が受けられます。

③デザイン

脂肪吸引を行う箇所や範囲を決定したら、仕上がりをイメージしてデザインを行います。希望のボディラインにデザインしてもらうためには、医師とカウンセリングでしっかりと仕上がりイメージを共有することが重要です。

④麻酔

脂肪吸引手術では、眠っている間に手術が終了するよう麻酔を併用します。

⑤手術

麻酔が十分に効いたら、皮膚を切開してカニューレを挿入し、脂肪吸引を行います。施術時間は、脂肪吸引する箇所や範囲にもよって異なりますが、おおむね1時間〜3時間くらいが目安です。脂肪吸引量が多い場合は、何回かに分けて行う場合もあります。

⑥術後

脂肪吸引手術を行った当日は、激しい運動や飲酒、患部への刺激などは厳禁です。安静に過ごします。脂肪吸引直後は、皮下出血やむくみ、腫れなどのダウンタイムを最小限に抑えるため、圧迫固定します。

保険適用の範囲

脂肪吸引は美容整形手術のひとつであることから、公的保険の適応対象外とされ、自費診療になります。ただし、BMIが35以上の重症肥満の改善や、肥満に伴う糖尿病や高血圧、いびきや無呼吸症候群など、治療が目的の減量手術には保険適応となる場合もあります。 医療機関によっては保険適応の減量手術を行っていないクリニック・病院もありますので、確認してください。

脂肪吸引の「ダウンタイム」

施術部位や施術方法によって変わってきますが、 脂肪吸引の術後には必ずダウンタイムがあります。痛みや内出血、腫れ、むくみ、肌の引きつれ感などは、ダウンタイムでよく見られる症状です。一般に、吸引量が多いほどダウンタイムは長引きますが、一定期間が過ぎれば治まっていきます。 ダウンタイムには個人差がありますが、気になる時は遠慮せずに施術を受けたクリニックに相談してください。

脂肪吸引はどれくらい痛い?

脂肪吸引の施術中は麻酔が効いているので、痛みを感じることはまずないと言えます。今は入院せずに日帰りでの施術が主流となっていますので、施術当日に帰宅して、翌日は出勤ということも可能です。 しかし、麻酔が切れた後の痛みには個人差があります。また、施術を受ける部位によっても痛みの程度は変わってきます。 太ももやお腹など、吸引量が多い部位は、特に痛みを感じやすい部分です。立ったり座ったりする時に筋肉痛のような痛みがあります。痛みのピークは2〜3日続きますが、徐々に軽い痛みに変わっていきます。

気になる料金相場(施術費用)について

脂肪吸引は、保険の適応対象外のため、自費診療となります。 「切る」脂肪吸引は1部位の施術で20〜30万円くらいかかるところが相場なのに対し、「切らない」脂肪吸引は1部位あたり1〜5万円くらいが相場です。 ただ、これはあくまで目安です。仮に、ホームページや広告などで安い料金プランが紹介されている場合でも、取る脂肪の量や施術方法によって料金が変わってくることがあります。カウンセリング時には実際の料金がいくらかかるか、必ず確認してください。

施後のケアと日常生活での注意点

術後のアフターケアとメンテナンス

脂肪吸引では、術後のセルフケアは欠かせません。 手術直後は安静が必要ですが、腫れや痛みが引いたら、自宅でもセルフマッサージを行います。術後2〜3週間が経過すると、一部の脂肪がなくなった状態に慣れていない細胞によって、皮膚が引きつれたように硬くなる「拘縮(こうしゅく)」という現象が起きます。毎日マッサージをしていれば、部位が硬くならず、なめらかな皮膚になりますが、マッサージを怠ると、皮膚に硬さが残ったり、凸凹になったりする可能性があります。

術後の日常生活での注意点

脂肪吸引後は、老廃物の排出を促し、むくみや内出血を軽減させるために、圧迫固定を行います。圧迫固定をしないと、老廃物がリンパ管に停滞してむくみの原因になります。さらに、間違った圧迫方法を行うと、肌が凹凸になってしまったり、皮膚がかぶれて色素沈着を起こしてしまったりする可能性がありますので、正しい圧迫固定のやり方を学び、自宅に帰ってからもできるようにしておくことが大切です。また、太ももの圧迫にはストッキングよりもガーターベルトを選ぶ方など、日常生活に支障がでないよう着脱のしやすさも考慮します。 圧迫固定は腫れが引くまでは絶対に必要ですが、全身の血行の流れを悪くするデメリットもあります。腫れが引いてきたら、圧迫時間を短くすることをおすすめします。

脂肪吸引と併用すると良い施術や脂肪吸引後のメンテナンスとして良い施術

脂肪吸引には、併用や術後のメンテナンスとして、併用すると高い効果が得られる施術があります。

たとえば、頬と一緒に顎も脂肪吸引を行うことで、頬のたるみと二重顎の悩みを同時に解決することができます。特に皮膚のたるみが気になる場合には、体に吸収されて抜糸が不要な「糸リフト」というフェイスリフト施術を併用すると、糸で皮膚のたるみを引き締めながら、小顔を効果が得られます。

脂肪吸引後のアフターケアとして人気の高い療法に、「インディバ」という高周波治療法があります。「インディバ」は電磁波エネルギーを使った高周波温熱機器の名称です。吸引した部位を温めることで脂肪吸引後の内出血、腫れやむくみ、痛みを軽減し、皮膚の硬直や凸凹感をなくす効果があり、アスリートの怪我や傷跡回復としても活用されています。脂肪吸引の術後ケアとして「インディバ」を専門で行うサロンもあります。

脂肪吸引後に皮膚が硬くなってしまう「拘縮(こうしゅく)」を和らげる施術に「エンダモロジー」という療法もあります。「エンダモロジー」はローラーを使って脂肪をもみほぐすトリートメント方法で、セルライトの解消にも効果があります。血行やリンパの流れを整えて代謝を高め、硬く固まった脂肪を柔らかくすることができます。 血液やリンパ液の流れをよくし、老廃物を排出するので、むくみの緩和にも効果があります。

インディバもエンダモロジーも、施術後3週間くらい経ち、腫れや痛みがある程度治まってから始めます。 脂肪吸引の術後ケアとしてあらかじめインディバやエンダモロジーなどの施術がセットになった脂肪吸引プランを扱っている医療機関もあります。 自分で行う場合は、皮膚の凸凹を潰すようにグリグリとマッサージを行い、つまんで引っ張るようにして皮膚をほぐします。皮膚を伸ばすストレッチも効果的です。

再手術になる場合

「脂肪吸引の仕上がりが不自然」「左右差がある」など、希望通りのデザインにならなかった場合や、脂肪の取りムラによって肌が凸凹になってしまった場合などは、修正や再手術が必要です。再手術は、炎症や腫れなどの症状が治まってから行います。個人差がありますが、おおむね3ヵ月以上間隔を空けるのが理想的です。 脂肪の取り残しや取りすぎによる凸凹がある場合は、なだらかにする修正手術を行います。この場合は、組織が引き締まる半年から1年ほどの時間をかけて、再手術を行います。

脂肪吸引は何回までならOK? 推奨回数(頻度)はあるの?

脂肪吸引には回数制限はありません。ただし、脂肪の吸引量には限りがあるので、同じ部位の施術を頻繁に行うことは危険です。必ず医師に施術を受けられるかどうか確認してから脂肪吸引を行ってください。

脂肪吸引後に元に戻ることはないの?

脂肪吸引の施術を行った後は、一時的にむくみや腫れなどで施術前より太ったように見えることもありますが、術後2〜3ヵ月後には症状が落ち着き、痩身・小顔効果が現れてきます。 脂肪細胞の数そのものを減らす脂肪吸引には、リバウンドしにくいという特長があります。食べすぎや運動不足などの生活習慣が原因で、吸引しなかった残りの細胞が大きくなることはありますが、一度吸引(除去)した脂肪細胞が元に戻ることはありません。ですから、リバウンドをそれほど気にしすぎる必要はありません。

脂肪吸引で後悔しないために知っておくべきこと

脂肪吸引のリスクと副作用

外科手術である脂肪吸引には、リスクや副作用はつきものです。 また、稀にですが、死亡につながるケースもあり、「100%危険性がない」とは言い切れません。 既往症や持病のある方は、手術によって重篤な状態に陥る可能性もありますので、施術が可能かどうかを医師に確認した上で施術を受けてください。 事前のカウンセリングで少しでも気になる点があれば納得するまで確認すること、医師やクリニックの技術・レベルを見極めることも重要です。

よく聞く失敗例とその原因

吸引した部分が凸凹のまま残ってしまうのは、医師の技術不足や使用機器の古さなどで脂肪の取りムラが発生することが原因です。 また、カウンセリングで「どの脂肪をどれくらい取るか」というデザイン(マーキング)を行いますが、これがいい加減だと、左右差がアンバランスに仕上がってしまうことがあります。

医師の技術や認識不足は、目立つ傷跡が残ったり、必要以上に脂肪を取りすぎで皮膚がたるんでしまうなどの後遺症も起こります。

「脂肪吸引をしたのに細くならない」「痩せない」というのは、失敗例とは言えません。脂肪吸引で除去する皮下脂肪は非常に軽いので、体重全体にそれほど大きな変化を与えません。ですから、体重はそれほど変化がなくても、見た目の変化が実感できれば、脂肪吸引は成功といえます。

「上手な医師」と「自分に合った医師」の見極め方

手軽に行えるようになった脂肪吸引ですが、リスクや副作用はゼロではありません。 金額や評判はクリニック選択のヒントにはなりますが、クチコミや評価の高いクリニックが自分の希望する施術やライフスタイルに最適とは限りません。施術後に後悔しないためには、複数のクリニックに足を運び、

  • 納得のいくカウンセリングを受けられるかどうか
  • 相手のおすすめ施術だけでなく、自分の希望をきちんと聞いてくれるか

が判断の目安となります。 症例数が豊富で、長年の実績があるクリニックは、それだけで「技術力が高い」と判断しがちですが、担当する医師によって技術力や相性は変わりますので、必ず自分の目と足で判断することが必要です。

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